第1章  暴力の構造
第2章  暴力は許されない
第3章  暴力の責任
第4章  さまざまな気持ちに向き合う第5章  怒りを感じてもいいんだ
第6章  話してもいいんだよ
第7章  アサーティブであること
第8章  自分自身を守る計画
第9章  自尊感情の回復
 

 


第9章

自尊感情(自己肯定感)

 

自尊感情って、かけがえのない
とっても大切なものなのだ。

自分を無力と感じている人は、かっとなりやすいものです。
ほんのささいな挑発にのって爆発しやすいのです。
自尊感情の高い人は、決して、他の人を傷つけたりはしません。
自分に自信があれば、他の人をおとしめる必要がないからです。
あなたも、自分を大切にし、自分の良いところを、どんどん育てていきましょう。
そして、周りの人の良いところも、たくさんみつけてください。
お互いが相手のことを大切にすれば、きっとよい関係が生まれるはずです。
自分のことも、他の人のことも大切にできるって素晴らしい!

 

やってみよう!

●あなたの好きなことはどんなこと?

自分が夢中になれるもの、興味のあること、好きなこと、楽しいこと、幸せと感じることを書き出してみましょう。
●あなたの良いところってどんなところ?
自分の良いところは、なかなか自分ではわからないものだけど、あなたにも良いところはたくさんあります。自分自身の自慢できるところ、好きなところ、本当に認めてもらいたい部分ってどんなところでしょう。それを書いてみよう。
●他の人に聞いてみよう!
友だちや先生や家族は、あなたのどんなところを“良い”と思っているのかな。他の人にも聞いてみましょう。思ってもみなかった自分に気づくかもしれません。
●伝えてみよう!
友だちや先生や家族の良いところをみつけて、言葉や文章にして伝えてあげよう。相手の悪いところばかり探し出して、いつも不機嫌でいるより、相手の良いところをみつけて、お互いに心地よい関係をつくりましょう。


◆自尊感情の低い状態

人間は、自分に自信がもてないとき、他の人と自分を比較してとても惨めな気持ちになりがちです。自尊感情が低くなっている状態です。そこには、ねたみやひがみの気持ちが生まれてきます。
楽しそうに笑っている人を見て意地悪をしたくなったり、無性に腹立たしくなったり、自分の不幸を嘆いたり・・・こんなとき、暴力やいじめが発生しやすくなります。自分自身を傷つける人もいます。

しかし、他人をおとしめたり、いじめたりすることで自分を優位に立たせても、自尊感情は高まりません。他人をおとしめて得られる見せかけの力は、一時的な満足を与えてくれますが、それが消えると空虚さに再び襲われ、さらに自分が惨めになるだけです。
◆自尊感情は育てるもの。
では、どうしたら自尊感情を高くできると思いますか。自尊感情は、他人に対する“優越感”とは違います。自分が何かやり遂げたときの“達成感”や“満足感”を積み重ねながら、毎日の生活の中で育てていくものです。困難を切り抜け、自分の挑戦と成功を体験することによっても、そういう自己概念は得られます。
本物の力は、他の人から取りあげて得られるものではなく、自分自身でつくりあげるものなのです。

しかし、あなたに心配ごとがあったら、そのことばかりが気にかかって、他の人のことを思いやる気持ちなどなかなか生まれてはきませんね。まずは、自分を大切にすることからはじめましょう。人間は、喜びや幸せをたくさん感じると、だんだん自分に自信がついてくるものです。そして他の人のことも思いやれるようになります。自尊感情は、自分も他人も大切にしながら、人と人との関係の中で育んでいくものです。