第1章  暴力の構造
第2章  暴力は許されない
第3章  暴力の責任
第4章  さまざまな気持ちに向き合う第5章  怒りを感じてもいいんだ
第6章  話してもいいんだよ
第7章  アサーティブであること
第8章  自分自身を守る計画
第9章  自尊感情の回復
 

 


第1章

暴力の構造
 

子どもは、安全な環境で
安心して生きる権利があります。

電車の中でチカンにあったら・・・
学校で友だちにいじめられたら・・・
お母さんがお父さんから暴力をふるわれたら・・・
家族がけんかをしたり、ののしりあったり、口もきかなかったら・・・・
あなたが直接暴力をふるわれなくても、見ているだけで心が傷つくこともあります。

 

やってみよう!

●暴力ってなに?

身体的暴力は、暴力のひとつのあらわれ方に過ぎません。
ける、ぶつ、たたくという身体的な暴力ばかりではなく、言葉でのおどしや、無視なども暴力です。
精神的暴力、身体的暴力、性的暴力、経済的暴力、社会的暴力って、例えばどんなことだと思う?

 

 

◆支配
暴力的な関係には、一方が他方を支配する「力と支配」の構造があるといわれています。加害者は気分次第で、いつ暴力をふるったり、無視したり、いやがらせをするか分かりません。被害者はいつもビクビクしながら暮らしているので、家や学校での生活そのものがストレスとなってしまいます。
◆加害者は…
加害者は、外見はいばっていても、内心は弱い人間です。その人が一見とても大きく強そうに見えても、意地悪で威圧的、支配的にふるまうのなら、自分は弱い人間だと証明しているようなものです。加害者は内面に空虚さを抱えているため、他の人を見くだしたり傷つけることによってしか、自分に安堵感をもたらすことができません。
◆被害者は・・・
加害者から、「お前が悪いから暴力をふるわれるのだ」と繰り返し言われると、被害者のほうも自分が悪いような気がしてくるものです。人間は、自分の存在を否定され続けると自尊感情が低くなりやすいといわれています。『自分は価値のある人間だ』という、“自己感覚”が築きにくくなってしまうのです。

       身近なところで起きている暴力

暴力は身近なところで起きています。
子どもたちが体験する暴力は、見ず知らずの人より、身近にいる人からのほうが多いといわれています。
知らない人から暴力を受けた場合であれば、大きな声をあげて逃げることもできますが、家族、教師、友だち、知り合いから暴力を受けている場合は、逃げるのはとてもむずかしいことです。
まず、信頼できる人に話しましょう。そして、暴力に適切に対処できる力を身につけることです。自分自身を守るために何ができるか考えてみましょう。